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ロードスター フロントディスクパット交換作業手順


ここでは、ブレーキパットの交換手順について説明していきたいと思います。今回交換したロードスターのフロントディスクは多くの一般的な自動車のブレーキパット交換に応用できるものだと思います。リヤブレーキパットの交換に関してはロードスターの場合少し交換の仕方がフロントとは異なってきます。注意・・・ブレーキは自動車の安全の上でもっとも重要になるものです。交換に自信がない場合などは、ブレーキパット交換経験者、もしくは整備士の資格を持つ方にアドバイスをもらいながら自己責任において行ってください。





○下の画像が今回交換するロードスターになります。

始める前の注意・・・交換作業を行いだしたら組みつけが終わるまでは、不用意にブレーキペダルを踏まないように注意してください、ピストンが飛び出し、組み付けるのが大変面倒になる場合があります。又ピストンが完全に外れてしまうと、ブレーキフルードがシリンダから出てきます、こうなるとブレーキのエア抜きなどの作業もプラスで行わなければならなくなります。エア抜きを行わないとブレーキは正常に作動しませんので注意してください。

1、まず最初にキャリパを固定しているボルトを工具を使いはずします。

2、ボルトを外したらキャリパを持ち上げます、そうするとパットが完全に見えてきます。

3、キャリパを支持した状態で、パットを外します。大抵は手で外れると思いますが、外れにくい場合は大きめのマイナスドライバなどを使用すると外しやすいと思います。

4、下の画像はブレーキパットを外したあとの画像です。

5、下の画像はブレーキを踏んでその後ブレーキを解除した際にブレーキパットがディスクローターに強く接触したままにならないようにアシストするためのリターンスプリングです。(車種によってはついていないものもあります)さらに下の画像はシム(アンチスクィールシム)というものでブレーキパットについているものです。ブレーキを踏んだ際の異音防止などの役目があります。

6、次に新しいパットに前のパットについていたシム類を付け替えます。

7、下の画像はパットウエアインジケーターというものでブレーキパットが磨耗して、パット厚さが約1ミリ程度になると、ディスクローターに接触してキーという音を出します。この音はブレーキを踏んでいない状態でも音を発するのでこの音がなり始めたときはパットはもう残り少ない状態だということがわかります。パットを取り替えるときはパットウエアインジケーターも忘れないように付け替えましょう。

8、次の手順はブレーキのピストンをピストンコンプレッサを使ってピストンを押し戻します。ピストンを押し戻す理由は、ブレーキの使用によりパットが減っていくとその分だけピストンもシリンダの中から出てきます。その為新しいパットを入れようとしてもピストンが邪魔してパットが入らないのでピストンコンプレッサを使用してピストンを押し戻し新しいパットが入るクリアランス(隙間)を確保するためです。ピストンコンプレッサ(専用工具)がない場合は大きめのドライバ、もしくはウォーターポンププライヤを使用して、テコの原理でピストンを戻すことが出来ますが、それらの工具は専用の工具ではないので、このときにピストンおよびシール類を傷つけないように注意してください!ブレーキフルード(ブレーキオイル)が漏れる原因になります。

9、下の画像がピストンを押し戻す前で、右下の画像がピストンを押し戻し終わった画像です。今回の場合あまりパットが減っておらず、ピストンはあまり出ていなかったので少し変化がわかりにくいと思います。

10、左下の画像はピストン部分の拡大画像です。右下の画像は、ピストンのダストシール部分にラバーグリスを塗布している画像です。

ラバーグリスにも多数の種類がありますが、どのラバーグリスも目的は似たようなものです、ゴムの劣化防止、初期なじみ、などになりますが。鉱油系のスプレーは絶対に使用しないようにしましょう。最初はトラブルは起きないかもしれませんが、ゴムの劣化を早めたり、ゴムを溶かす原因になります。

11、新しいパットに前のパーツ(パットウエアインジケーター、シム類)を組み終えていることを確認したら、いよいよ組みつけに入ります。ブレーキパットを片方ずつキャリパに組みつけていきます。

12ブレーキパットの組みつけが終わったらリターンスプリングを取り付けます。

13、リターンスプリングの組み付けが終了したら、キャリパを下ろします。このときにしっかり各部品が取り付いているか確認しておきましょう。しっかり組み付いていることが確認できたら最初に外したキャリパの固定ボルトを取り付け工具を使いまし締めします。(注意・・最初から工具を使ってボルトを締めずに手で締まるところまでは手で締めましょう。又しっかり工具を使い締めることも大事ですが、締めすぎには注意してください。

14、以上で作業終了になります。作業が終了したら、正常にブレーキが作動するか確認しましょう。確認の仕方としては、慣れない場合は二人で行うとわかりやすいでしょう。まず一人が運転席に座ります。もう一人はディスクを手で回します。
ディスクを回している状態で、運転席に乗っている人がブレーキを踏みます、このときディスクローターがロックされれはブレーキは正常に作用していることになります。

作業に慣れていない方が作業をした場合は上記の事を確認した後、タイヤを取り付け、実際にエンジンを始動させ発進、停止を何度か繰り返し確実に停止できることを確認することをお勧めします。又交換作業によってブレーキ周りが汚れてしまった場合はパーツクリーナーなどできれいに洗浄しておきましょう。





最後までご覧いただきありがとうございました。

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